羊肉を蒸したこと、ありますか？

羊肉好きな方でもあまり経験がないのではないでしょうか。

今回、羊肉が好きすぎて羊牧場を始めることになってしまったゴーシュ羊牧場、羊飼い草野が、羊肉愛好家のために、羊肉の新たなポテンシャルを感じられる一品をお届けします。

「小羊包」は私が開業前にモンゴルの草原で食べてきた遊牧民の料理、「БУУЗ（ボーズ）」を再現しています。乾燥地帯にあるモンゴルでも手に入る、羊肉、玉ねぎ、小麦粉といった限られた食材のみを使っているため、ごまかしが効かず、特に羊肉は新鮮で上質である必要があります。

羊肉は、食感を残し、羊らしさを楽しんで頂くため、１頭分をまるごと粗みじんにしています。料理の特性上、10～15分蒸すことで、もっちりとした素朴な皮の中で羊肉と玉ねぎが化学反応を起こし、たっぷりの肉汁とともに「羊肉らしさ」が充満します。

羊肉のポテンシャルを感じて頂けますと幸甚です。

※職人が一つずつ手包みしているため一つひとつ形が違います。
※蒸し器で10～15分蒸してから肉汁がこぼれないよう、やけどに注意しながら一口でお召し上がりください。

ゴーシュ羊牧場の羊肉はなぜ上質なのか

北海道・十勝・上士幌町の風土は羊にとって、決して生易しいものではありません。放牧しているのでストレスフリーで美味しいんです！なんてこともありません。

嘘ですそれ！放牧してるの母親の羊ですから。じゃあ、どうしたら仔羊が美味くなるのか。

答えはひとつしかありません。

雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ丈夫ナ母羊、だけが美味しい仔羊を産み、たくさん乳を出し、育ててくれるのです。賢治フリークではないのですが、ちょっと牧場名とかけてみました。

羊飼いの仕事は、そんな羊たちをそれぞれの個性を把握しながら、ケアしサポートすること。1頭ずつ仕上がり具合を確認し、ベストな状態で屠畜、出荷すること。

そんな羊肉は1頭丸ごと内臓付きで、主に札幌や都内のジンギスカンやフレンチ、イタリアンなどの飲食店に直接卸されており、安定したクオリティには定評があります。