難解な古典パズル『ペントミノパズル』を多くの世代で楽しめるようにしました。
5つの正方形でできる図形をペントミノと呼び、12種類あります。12個のペントミノを6×10の升目に入れると2339通り、5×12の升目に入れると1010通りの入れ方があり、大人でも苦労します。難しすぎるパズルは長続きしません。このパズルには入れ方に条件を与えることで易しい問題から難しい問題まで色々な問題が収められています。子どもからお年寄りまで楽しめます。
『Keyパーツ』という10個の正方形でできた塊を任意の場所に入れ、残りのスペースをペントミノで埋めていくパズルです。『Key』とは重要とか、手がかり、鍵という意味です。またスライド棒によって面積を狭くすることで数手で完成する問題もあります。
『K式ペントミノパズル』はKeyパーツとスライド棒の配置を色々変えるだけの簡単なルールで楽しく飽きずに取り組めるパズルです。
問題集の問題数は500問。難易度は１から５まであります。

安全性について、材料は良質な国産ヒノキ。(強度確保のため、一部にブナを使用)。ヒノキの香りや優しい手触り、無垢材の心地よい音など、ヒトにも地球にも優しいパズルです。
Keyパーツは、食品衛生試験に適合した国産自然塗料で着色しております。それ以外はヒノキの心地よい香りを大事にして無塗装で仕上げています。

知育パズルとして、一般にパズルは空間認識能力、洞察力、論理的思考力、記憶力などに効果があるとされています。このパズルもそうしたことを意識して開発したものです。
パズルを通してお子様の健やかな成長をお手伝いできればと思います。

開発背景：約２０年前の子育て期。冬期の妙高は雪に埋まり、晴天日が月に数日しかないために、子どもが外で遊ぶ機会も限られる環境です。そこで家の中でじっくり遊べるものとしてペントミノパズルを自作しました。しかしあまりに難しくすぐに投げ出してしまった。子どもでも完成できるパズル、短時間で完成できるパズル、変化のあるパズル、という要素が大事だと気づき、改良を加えなんとか子どもが夢中で遊ぶようなものができました。そして今回、２０年前の自作パズルをルール、問題集、材料、加工方法、安全性などの観点から検討を重ね生まれたのが『K式ペントミノパズル』です。自信をもってお奨めできるパズルです。

材料へのこだわり

古来から桧は建築や生活の道具として身近にある素材でした。それは加工がしやすいということだけではなく、私たちに『きもちいい』を与えてくれる要素を持っていたからです。色合い、香り、肌触りなど、身近にありながら優れた材料です。とくに桧の抗菌性や鎮静作用は近年注目されています。このような桧を存分に使ったパズルは、手に取っただけで、プラスチック製のパズルと全く違うことがわかるでしょう。

精度へのこだわり

Keyパーツが土台の升目にある穴の、どの位置にも、どの方向でもストレスなく入ることが、このパズルのルール上不可欠です。無垢の桧はどんなに乾燥させても、日々の湿度によって微妙にサイズが変化します。これが調湿作用、調湿効果にほかなりません。木が呼吸しているといわれるのは、この現象を指しています。土台とKeyパーツへの穴あけの位置は、このパズルの命です。工房の湿度と桧の板のサイズ変化、桧の含水率を見ながら、最適なタイミングで加工に入ります。パズルとして完成した後も、桧は微妙にサイズを変えています。このパズルは完成後の延び縮みも計算に入れて製作しています。

子どもの成長へのこだわり

幼い子どもはコップを前から見ただけで、真上から見たコップの形、横から見た形を想像できません。正面から見ただけでわかるようになるには、コップを実際に手にとって使う経験が不可欠です。成長につれて初めて見るものでも見えない位置からの形を予想できるようになります。ペントミノの形は単純ですが、たくさん遊ぶことで、回転させたり反転させたりすることを頭の中だけでできるようになります。パズルに限らずこうした実体験の多さが子どもの成長にとても大切です。そうした願いを込めて、様々な難易度と豊富な問題数を問題集にしました。