[0979]こころのふるさと上林暁・小伝上林暁 2冊セット

不撓不屈の精神力で私小説の道一筋を歩んだ郷土の作家、上林暁。 上林暁文学館の会館に寄せて発行された記念誌2冊をセットでお届けします。 ※画像はイメージです。
こころのふるさと上林暁・小伝上林暁

上林 暁(かんばやし あかつき)の歴史を振り返ることができる入門編のような2冊になっています。
上林 暁のふるさとの風景や当時の暁の様子を写真と共に味わうことができ、その足跡をより深く知ることができます。
文学の鬼、上林 暁とは

本名、徳廣 巌城(とくひろ いわき)は、1902(明治35)年に高知県幡多郡田ノロ村(現在の黒潮町)で生まれました。中学生のころ作家たらんと志し、生涯その志を変えることがありませんでした。
「明朗なる文学」をめざしながらも、貧窮と戦争、妻の発病とその死、そして自らの大患という不遇な目に遭いました。しかし不屈の作家魂と努力、忍耐によって苦難を克服し、私小説、短編ひとすじに歩み続けました。
「七度生まれ変わるとも、文学をやりたい」と言った暁はまさに文学の鬼であったと言えます。
文学への執念

1939(昭和14)年、妻 繁子が発病し入院。その後も退院、転院をくり返します。
戦後の食糧難の中で病妻を看護しつつ、自身も栄養失調に悩まされながらも、病魔と闘いながら執筆活動を続けました。
文学への執念を燃やし続けた暁は,妹 睦子の手助けを得て、口述筆記、あるいは左手執筆により、小説や随筆を発表しました。
大方あかつき館


複合施設「大方あかつき館」は土佐西南大規模公園の中にある黒潮町の文化施設で、黒潮町立図書館、レクチャーホール、町民ギャラリー、調理実習室、会議室等が併合されています。
このなかにある「上林暁文学館」では読売文学賞を受賞した「白い屋形船」をイメージしたモニュメントや遺品・生原稿など、上林暁の世界に触れることができます。