甘平（かんぺい）は、西之香（清見×トロビタオレンジ）とポンカンの掛け合わせで生まれた品種です。 手で皮が剥きやすく、種もなく、食べやすさは抜群。 じょうのう（薄皮）が極めて薄く、皮を剥くとはち切れるような果肉が飛び出してきます。 高糖果としても有名で、当たり年には糖度15度を超えるものもあります。 口に入れると、弾力が高いさじょう（房の中のつぶ）がプチプチと弾け、濃厚な甘味とともにシャッキリとした食感が楽しめます。 2007年に登録されたばかりの最新品種の一つで、その希少性も相まってデパートなどでは一つが1000円を超えることもある高級品。 夏から秋にかけて雨が降ると玉が割れる特性があり、その栽培の難しさゆえ、生産量が伸び悩んでいるのも希少性に繋がっています。 また、日の光が当たりすぎても品質低下を招くため、栽培後期にはサンテと呼ばれるストッキング状の袋を一つ一つの実にかぶせて育てます。 NPO法人農音の甘平は2018年に某バラエティ番組で紹介されて以来、販売開始後すぐに売り切れてしまうほどの大人気の品種です。