山口県 宇部市 (やまぐちけん   うべし)

赤間硯 野面硯(二四寸)

山口県無形文化財赤間硯技術保持者で日本工芸会正会員 日枝玉峯 作。赤間硯の伝統的な型式の野面硯です。小筆を使用する「かな文字」や手紙、写経に適した大きさです。国内でも珍しい坑内掘りの採石を自らが行い、制作・販売までを一貫して行っております。一年間で数回しか採石をいたしませんので、原石の都合でお待ちいただくことがあります。ご了承ください。 ※画像はイメージです。 【返礼品のお問合せ】 赤間硯 日枝玉峯堂(TEL:0836-67-0641)

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容量
寸法:約12×6×1.5cm(桐箱入り)×1個

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墨で磨ると驚きの黒!

硯(すずり)本来のすばらしさを体感してほしい!

本州西端の山口県の南西部に位置する宇部市の農山村地域である西万倉(にしまぐら)岩滝地区は「赤間硯(あかますずり)の里」と言われる地域です。赤間硯はきめ細やかな赤間石(学名:赤色頁岩)で作られた硯で、国の伝統的工芸品に指定されています。

現在も、およそ800年の歴史と伝統を引き継ぎ、分業で行っていた赤間石を採石する、硯を彫って磨き、漆(うるし)を塗って仕上げる作業を昔ながらの手法で、現在はほとんどすべての作業を一人で行っている硯職人達がいます。

硯職人は減り続け、現在は集落に2軒のみ、職人は3人のみとなっているそうで、その一軒である日枝玉峯堂(ひえだぎょくほうどう)の4代目である日枝陽一(ひえだ・よういち)さんにお話を伺いました。

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デリケートな天然石が本物の硯をつくりだす

硯となる赤間石は宇部市西万倉岩滝地区のみで採石される石で、とてもきめが細やかなのが特徴ですが、とてもデリケート。急激な乾燥や温度変化でひび割れなどが起こりやすい石のため、採石するとき以外は坑道内に水が溜まる坑道掘りを行うことで、原石を乾燥させないようにして保存しています。

年に2回行う採石では、地下水をくみ上げてから採石を行うそうで、採れる石は「水厳(すいがん)石」と言われ、硯を作る石としては風化が進んでいない最高のものだそう。工房に運んできた石も、布団をかけ、水分を逃がさないように保管されています。

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美しく彫るのはあたりまえ。早く彫ることが職人として素晴らしい

デリケートな石を硯にするために、保管してある石を切断機で水をかけながらで大まかに切り出し、自作の大型研磨盤で水と硅砂を使用して形を整え、自らの体に合わせた専用の道具で硯を彫るまでの作業は約1日で行います。短い時間で仕上げていくのは石への負担を最も少なくするためで、硯職人は昔から「美しく彫るのはあたりまえ。彫るのが早いことが職人として素晴らしい」とされていたそうです。

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「一滴の水なら数回磨れば真っ黒」それが本物の硯

「硯で墨を磨るのは大変な作業だと思ってる方が多いですが、それは学校で使用する硯しか使ったことがないからだと思います。本物の硯は一滴の水なら数回磨れば真っ黒になるんですよ。硯は決して墨汁液を入れる入れ物ではありません」と陽一さんは話してくれました。

筆者は本物の硯で磨ったことがありません。陽一さんが話す硯の話を聞いていると、磨った墨は非常にきれいで繊細であることが窺えます。

「赤間硯はきめが非常に細かく、黒の濃淡がとてもきれいに表現できます。水墨画などには非常におすすめです。その場合、陸(おかと読む。硯の溝の浅い平らな部分)が広いと濃淡の調整ができ、とても使いやすいです。元来そのような大きな硯を作ると重くなってしまうのが特徴。かな書道や水墨画用の陸が大きい硯は薄く作るため、女性の方にこそおすすめかもしれません」。

どこの硯でも同じですが、硯の使用後に必ず洗っていても、墨を磨るための目に見えない凹凸である鋒鋩(ほうぼう)が摩耗してしまったり、目詰まりが起きたりして次第に墨下りが悪くなっていくため、メンテナンスが大事だそうです。そんな時は、硯専用の泥砥石(どろといし)をかけて目詰まりを取り除くことで復活させることができると陽一さんは話します。

「本来、硯の石を産出する場所の近くには、その石と親和性の高い泥砥石が出る場所が必ずあります。うちでは泥砥石も自ら採石し使用していますし、商品にお付けしています。また、硯のメンテナンスも必要に応じて受けています。赤間硯は非常にきめ細かいので、市販のものでメンテナンスをすると、鋒鋩が潰れてしまったりして良さが生かせません。硯石は産地によって違います。硯の磨り心地やできる墨液も産地によって違う。だからこそ好みがありますし、面白いのです」。

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「赤間硯」を伝統工芸品として後世に引き継いでいく

自らを「赤間硯オタク」と称する陽一さんは非常に詳しく説明をしてくれて、話を聞いているだけで、どのようなものか体験したくなります。

「現在、伝統工芸品である赤間硯は職人不足なのが現状です。また、墨を使う人も少なくなってきています。本物の硯をたくさんの人に知ってもらうために、ホテルのイベントとして墨磨り体験や硯の制作体験を行ったり、工房もご連絡を頂けたら見学ができるようにしています。また、使い手さんの作風や使い方、要望をお聞きし、末長くご使用していただけるようなデザインを提案できるように、日々努めています」。

陽一さんは美術大学を出て、職人の道に入ったそうです。硯そのものの芸術性や品質にもこだわっていますが、硯を一番満足のいく方法で使ってもらう、様々な手法で使う方達がどうしたら満足をするかを一番に考えているのがとても伝わってきました。

「僕はこの家に生まれたのもありますが、ここで硯職人が減っていくのをずっと見てきました。伝統工芸品として後世に引き継いでいくのは義務だと思っています」。

今は、嗜好品としての需要が高く、質が良いものを作るのが大事で、生産量も多くは求められていないそうですが、赤間硯の評価は世界的にも認められてきています。

「以前はとても厳しい修行を経て職人になった時代もありましたが、ようやくできた私の弟子は、他の仕事をしながらゆっくりと赤間硯について学んでくれています。使ってくれる人を増やすとともに、作る人も増やしていきたい。この岩滝地区は赤間硯の里と言われていますが、今は職人も3人だけです。ぜひ足を運んで、見に来てくれる人が増えたらいいと思っています」。

この硯を手にした方、興味のある方はぜひ足を運んで話を聞いてほしい!そう思えるたくさんの興味深いお話を聞かせて頂きました。
今回はお電話でお話を伺いましたが、私もぜひ足を運んでみたい・・・そんな場所になりました。

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